竹内まりや スペシャル・インタビュー<後編> : ここだけのエピソードや映像ならではの楽しみ方をご紹介
『souvenir 2025 ~mariya takeuchi live~』 Blu-ray/DVDを竹内まりやが語るインタビュー<後編>では、セットリストやMCについてのエピソードをご紹介。
映像ならではの楽しみ方など、竹内まりや自身が考え抜いて構成したその理由が明かされます。
そして、今後の展望とうれしいお知らせも!
竹内まりやの“souvenir伝説”はまだまだ続いていきます。
- インタビュー&テキスト:
- 須田真希子
CHAPTER 1
今回のセットリストの流れはとてもよかった
映像を見てそう思いました
アンコールを含め、全22曲、すべてが『souvenir 2025 ~mariya takeuchi live~』Blu-ray&DVDに収録されていますが、今回はどのようなお考えでの構成でしたか?
リハーサルの段階では、もう1~2曲加えてもいいのかなと思ったんです。でも、実際にやってみないと、アンコールまで私の声がもつか分からないよねって。それで、ステージプロデューサーの末永さんと達郎と『これはカットした方がいいかな』『こっちは入れたいね』『順番はこうかな』といったようにいろいろ相談して決めました。
新旧織り混ざっていて、すばらしい満足感がありました。
『Precious Days』(2024年10月発売のアルバム)からもうちょっと選曲してもよかったかなとは思いますけど、11年ぶりのライヴだから、絶対に外せない曲もあるんですよね。結果、オールタイム定番曲+新曲+カバーという構成になっています。『OH NO, OH YES!』を中盤に入れようかなとか、最後の最後に達郎とのデュエットで『Let It Be Me』を歌ってもいいかなとか、そういったことも考えたんですが、時間や構成を踏まえて外したんです。でも、完成した映像を見ていると、結果、今回のセットリストの流れはとてもよかったなと思いました。


そういった新旧の曲たちを、オーディエンスは様々な想いを 重ねながら聴いていると思いますが、歌っている時の まりやさんの心境はいかがですか?
昔より楽しく歌ってる自分がいます。『September』の後ろのビジョン(大型スクリーン)に映っていた歌謡ショーに出ていたころは、“歌わなきゃいけない”という義務感が強かった。テレビの収録では、カメリハをやってランスルーをやって本番と……「同じ曲をあと何回歌うんだろう」と思って疲れることもありました。でも今は、たとえば『不思議なピーチパイ』だったら、“こんな楽しくてポップな曲を自分の持ち歌として歌えてる”という、当時にはなかった感情をもたらしてくれるんです。『September』は、今でも9月になると全国のラジオで流していただける定番曲ですが、それを70歳を越えた自分が皆さんと一緒に、懐かしさを共有しながら歌えている。それはとてもいい図だなと思えたんですよ。
そういう実感が、まりやさんにとってステージに立つ大きな意味合いになるんですね。
そのとおりです。私は本来、楽曲を作り上げるレコーディングがいちばん好きなんです。試行錯誤を繰り返しながら作った作品を披露する場がライヴで、そこだけにしかない喜びがあることも知ってはいましたが、自分の力が伴わないことで、その喜びを実感することができない時期が長かったんです。でも、今回は、それを十分に味わえた気がしました。重ねた年齢のおかげなのか、キャリアを積んできたからなのか、理由は分かりませんが、やっといろんな条件が整ったんでしょうね。昔は歌や演奏の出来が気になってしまうことが多かったんですが、今回は、たとえ声がかすれてしまったとしても、心から楽しめた。きっと、これからあと何回ライヴをやることができるのかな……という想いがどこかにあったのかもしれない。見てくださっている皆さんにも同じ気持ちがあったからこそ、あのあたたかい雰囲気が生まれたのかもしれないですね。
CHAPTER 2
またお会いする機会は意外と近くにあるかも……
その日が来るのを楽しみにしています
ファンの皆さんへの“感謝”は、MCで何度も伝えていらっしゃいましたね。
映像作品にMCを全部入れる必要はないと思って、ところどころ編集はしています。中には、世間話のような軽い話もありますから。その土地にまつわるよもやま話、たとえば『この街のあそこのパン屋さんは美味しいですよね』とか。皆さん、そんな話でも、“聞き逃すまい”と思ってくださるのか、固唾をのんで見守ってくれていました(笑)。バンドメンバーの紹介も本当は全部入れたかったのですが、ものすごく長くなってしまうのでポイントだけ入れて。でも、“『人生の扉』と『静かな伝説』はしっかり入れた方がいいと思います”とスタッフに勧められて、そこは曲紹介のMCを全部収録しました。初めて聞く方もいらっしゃるかもしれないので、どういう意図でその曲を書いたか、知ってもらえたらいいなと。
それも、映像として残しておいたほうがいいというお考えあってのことなんですね。今回、Blu-ray/DVD本体には入っていませんが、オフショットの映像もかなり撮られていたとか。
エンドロールに少しだけ使ってるんですよ。例えば千穐楽前日の6月24日のKアリーナ公演が終わった後、明日の最終公演に向けてみんなで楽屋にある神棚を拝んでいる姿とか。ほかにもたくさん撮っているので、オフショットだけをまとめた面白い映像集を作って、パッケージに入っているマジックカードで応募できるイベントで公開することにしました。
かなりのレアイベントですね!
このBlu-ray/DVDを買ってくださった方限定で参加者を募集して、上映会のほか、私への質疑応答を設けたイベントをやる予定です。私はファンクラブを持っていないので、こういった形で“ファンの集まり”をやりたいんですよね。今回は達郎がツアーで参加できないので、以前開いたファンミーティング(2018年11月)の演奏なしパターンかな(笑)。
まりやさんと直接会話できる機会はなかなかないですが、ご自身が楽しみにしていることは?
まず、オフショットではかなりみんなの“裏側”が見られはずです。たとえば、ライヴの出番前、私たちは全員で円陣を組んだりしないので、その代わり、一列に並んだメンバー一人一人と握手してからステージに出ていくんですね。出番前の武道館で、達郎と握手する時の会話のやり取りとか、ある意味本編よりレアかも(笑)。とにかく、ほかでは見られない貴重なオフシーンが満載です。
まさに、門外不出ですね(笑)。
それと、皆さんとの質疑応答は常にやってみたいことの一つなので、とても待ち遠しいです。コンサートは、私が一方的に歌を届ける場ですけど、ファンの皆さんの直接的な声も聞きたいんですよね。スタッフが考えてくれた企画で、いいアイデアだなと思いました。実は、各会場にカメラを入れた時、外で待っているファンの皆さんへのインタビューも行っているんです。お手製のうちわを持っている紳士や親子で来てくださっている方とか、いろいろな方がお話を聞かせてくださいました。そういった方々の声を、イベントを通して届けられるのが楽しみですね。
質疑応答でも質問があるかもしれませんが、ステージに立つまりやさんをまた見たいなと思うのですが……。
今回のツアーを経て、今後の展望はいかがですか?
達郎の活動にも関わってくることなので、私の意思だけでは決められませんが……。でも、ツアーではなく、単発でだったら実現はそんなに難しいことではないかもしれません。去年、佳ちゃん(桑田佳祐)のイベントに出演して何曲か歌わせていただきましたが、ああいった形で皆さんの前に出るチャンスはゼロではないですし。お会いする機会は意外と近くにあるかもしれないと思うと、私自身も楽しみになりますね。
あらためて、『souvenir 2025 ~mariya takeuchi live~』 Blu-ray&DVDを手にするファンの皆さんへの メッセージをお願いします。
普段、ライヴをほとんどすることがないですし、11年ぶりということもあって、50万人もの方が応募してくださったことに、あらためてこの場で感謝申し上げます。実際に見ていただけたのは14万人だったので、来られなかった方もたくさんいらしたかと思います。せめて映像だけでも見ていただけたらと考えて、この作品を作りました。ライヴが実現できたのは、ひとえに、待ってくださっている方々がいらっしゃるからこそ。久しぶりのステージで心を込めて歌いましたので、私のその想いが映像を通して伝わったらいいですね。達郎バンドのすばらしい演奏も何度も見られますし、繰り返し見ていただいて、味わっていただけたらうれしいです。いつも本当に、ありがとうございます。またいつかお会いできるようにと心から願っています。
